Netflixオリジナル『リラックマとカオルさん』感想
Netflixのオリジナル作品、『リラックマとカオルさん』を見た。
とてもかわいいキャラクターであるリラックマのストップモーション・アニメーションが作られると聞いて、前々から見るのを楽しみにしていた。
少し話は変わるが、「ストップモーション・アニメーション」という言葉には以前から少し違和感があった。
アニメーション(アニメ)というのは絵が動くものをいうのであって、人形を動かしてコマ撮りでつくるストップモーションは、アニメーションではないんじゃないかと思っていたからだ。
しかし、調べてみるとアニメーションというのは動画と同じ意味で、一コマずつ撮った静止画を連続して流すものをいうそうだ。
animation(アニメーション)の意味 - goo国語辞書
この記事のカテゴリーをどうしようか悩んでいたが、これで納得して「アニメ」にした。
本題に戻る。
全部で13話あるが、1話10分程度と短いのであっという間に全話見てしまった。
見ていてとにかく思ったのは、クオリティが非常に高い。
目やまゆげといった顔の表情、手や指といった細かいところまでよく動く。
監督のインタビューによるとメカニカルヘッドというものを使っているそうだ。
細かな動作があることによって、キャラクターたちの気持ちがぐっと伝わってきた。
リラックマたちの動きもとてもかわいい。
着ぐるみなので、人のように顔の表情が大きく変わるわけではないのだが、怒ったときなんかに目が横長になるのはとってもかわいかった。
あと、歩くときに背中のファスナーが揺れていたり、キャラクターによって歩く速度や歩き方が違っていたり、作品の世界の中にちゃんとリラックマたちが溶け込んでいるように感じた。
話の内容はリラックマたちと、アラサーのカオルさんとの1年間の物語。
カオルさんは仕事や人間関係、恋愛なんかに悩みながらもリラックマたちと日常を過ごしていく。
こういった女性が主人公の話は、以前からテレビのドラマなんかでよくあったが、近年は漫画やアニメでも増えているような気がする。
こういった人たちが現実で増えていて、このような作品に共感を求めているのかもしれない。
ストップモーションというのは、絵によるアニメと比べて「静」の演出に長けていると思う。
登場人物から背景にある小物まですべて同じ空間にあり、それらは人が動かすまでずっと同じところにあり続ける。
これが映像になった時に、落ち着いた静かな雰囲気を醸し出し、作品内の日常感を強く演出しているように感じた。
もっとこういった作品を見たいと思ってしまうが、作るのに2年近くかかっているらしい。
Netflixオリジナルだからこそ、これだけのクオリティの作品ができたのだろう。
素晴らしい作品だし、細かなところまで味わいながらもう一度見返したい。
余談だが、見ているとホットケーキが食べたくなったので、材料を買ってきて自分で作ってみた。
久しぶりに食べたが、なんだかとても懐かしい味だった。
バターもハチミツもなかったが、それでもおいしかった。
お店でも豪華なものが食べられるけれども、やっぱり手作りが一番かもね。