映画『ダークナイト ライジング』感想
タイトル 『ダークナイト ライジング』
点数 3.2/5.0
・3部作の中で一番つまらなかった
・後半はいいが前半がつまらない
・重要なところだけはきちんとできている
下にあるのがこれまでの感想。
syakasyaka48.hatenablog.com
3部作の最後である『ダークナイト ライジング』だが、正直言って3部作の中では一番つまらなかった。
前作が高い評価を受けたということもあってか、一応ゴッサムシティという都市の中ではあるが、スケールの大きい話だったし、内容もきっちりとまとまった映画ではあったと思う。
前作で出てきたバットポッドも活躍していた。
ただ、前半が面白くない。過去を消したい女泥棒のセリーナ・カイルや、主人公のブルースに通じるところのある若手警官ジョン・ブレイクといった新たな登場人物が出てきながら話は進んでいく。
しかし、悪役であるベインが事件を起こしながら、こういった重要な新キャラクターの話も進んでいくため、一人一人の描写が浅く、話がごちゃごちゃしている感じがした。
原作を知っている人にとってはおなじみのキャラクターで、それぞれ、どういった立ち位置なのかもよく知っているのかもしれないが、映画で初めて知る私にとっては少しわかりにくかった。
その後バットマンはベインにボコボコにされてどこかの地下の牢獄に入れられ、街は世紀末のような世界になる。このあたりが一番きつかった。
ここまでで、バットマンは新たな乗り物である空飛ぶ「ザ・バット」が出てきたぐらいでろくに活躍もせず、犯罪者たちが支配した街もいかにも漫画に出てくるような世界だったので見ていて非常に苦しく、正直途中でやめようかと思うほどだった。
ただ、ブルースが牢獄を脱出してからはなかなか良かった。
どうやって帰ってきたかはわからないが、退屈しかけていた私にとっては顔がにやけそうになるぐらいには嬉しかった。
ここからは面白さを取り戻して話が進んでいく。
悪役の正体だったりはやっぱりありきたりな話だったし、悪役の使う兵器が中性子爆弾というのも一昔前の映画のようだったけれどもバットマンが活躍するのをやっと見れてよかった。
私がこの映画で一番良かったと思う部分は、「バットマン」という存在について言及していた点。
いままでブルースがやってきたバットマンは最後にロビンへと引き継がれていく。
街の悪を滅ぼすために存在する「バットマン」はこれまで、「どこにでもいる」というセリフなどでその存在を表現されてきたが、この描写のおかげでそれがより形として表現されていた部分が良かった。
しかし、やはり3時間近くある映画で、2時間近い部分があまり面白くないのは映画として致命的だと思う。
でも、これまで2作を見たならこれも見るべきかな。区切りをつけるという意味でも。
余談だが、中性子爆弾が爆発するシーンで津波は起こらないのかなとか思ってしまった。
その後、静かな海沿いが移されていたけれども。
この映画は2012年公開なので今よりディープな問題だったかもね。
これでクリストファー・ノーランの『ダークナイト トリロジー』と呼ばれる作品を全部見たわけだが、3作品を総括した感想をまた書こうかな。
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